二つの隣国が戦争を繰り広げる中、一方の国には切り札があった。古の竜が契約によって国を守護していたのだ。戦場を一掃できるほどの圧倒的な力を持つ竜だが、唯一の弱点は虫歯だった。そこで特別な部隊――竜の歯医者――が竜の歯の治療にあたる重要な任務を担う。
多くの志願者の中、最近の採用試験を生き延びたのは岸井ノノコただ一人。竜の歯医者になるには、自らの死の瞬間を幻視し、それを受け入れなければならない。運命の最期を正確に知る歯医者たちは、その使命に身を捧げる日々を送っていた。ある日、試験を受けていない新たな隊員が加わる。敵国の若き将校、ベルナルド・“ベル”・オクタヴィウスだ。彼は味方の手にかかって死んだが、竜の歯によって蘇生された。大災厄の前兆とされる彼は、見習い歯科医としてノノコの指導下に置かれる。果たしてベルは、死と向き合う歯医者たちの姿勢に心を開き、やがて訪れる苦難の未来に共に立ち向かうことができるのか?
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