

幼きトルフィンは、海を渡り伝説の地ヴィンランドに辿り着いた老船乗りたちの話を聞いて育った。そこは暖かく肥沃で、戦う必要のない場所だという。それは、彼が生まれた氷に閉ざされたアイスランドの村とは全く違い、ましてや傭兵として送る現在の生活とは似ても似つかないものだった。今や戦争が彼の居場所である。父はかつて「お前に敵はいない。誰にも敵などいないのだ。傷つけてもいい人間など一人もいない」と語ったが、成長するにつれ、トルフィンはこれほど真実から遠い言葉はないと悟る。 年を追うごとに悪化するイングランドとデンマークの戦争。死は日常となり、ヴァイキングの傭兵たちはその一瞬一瞬を謳歌していた。いずれかの側に与すれば勢力図は大きく揺らぎ、ヴァイキングは自らの名を轟かせ、その過程で得る戦利品を貪ることができた。その混乱の中、トルフィンは父を殺した男、アシェラッドへの復讐を果たさねばならない。ヴァイキングにとって唯一の楽園は、このように荒れ狂う戦争と死の時代なのかもしれない。
つくしあきひとの同名コミックを原作とするテレビアニメ「メイドインアビス」の劇場版。隅々まで探索され尽くした世界に唯一残された秘境の大穴「アビス」。深く巨大なその縦穴には奇怪な生物たちが数多く生息し、今の人類には作ることのできない貴重な遺物の数々が眠っている。アビスの縁に築かれた街オースで暮らす孤児の少女リコは、偉大な探窟家だった母の白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意。記憶を失ったロボットの少年レグとともに、様々な困難を乗り越えながら冒険を進めていく。深界四層で出会った“成れ果て”のナナチも仲間に加わり、ボンドルドの待つ深界五層へと足を踏み入れた彼らは、そこでプルシュカと名乗る少女と出会う。