二十世紀初の日本・大正時代、明治維新以来の文明開化はすでに五十余年を経ていた。西洋文化と日本の伝統文化が交錯・融合する中、帝都・東京は近代的な建築が立ち並び、蒸気鉄道や地下鉄道が縦横に走り、馬車、人力車、蒸気自動車が行き交う繁華な都市へと変貌を遂げつつあった。しかし、それはまた怪物や呪術といった非現実的な存在が潜む魔幻の都市でもあった。 地底より現れし強大な魔物「降魔」に対抗するため、陸軍は将校の中の霊能力者で構成される特殊部隊・対降魔部隊を編成した。その成員は「二刀二剣」を継承する四人:米田一基、「神刀・滅却」を所持;山崎真之介、「光刀・無形」を所持;藤枝あやめ、「神剣・白羽鳥」を所持;真宮寺一馬、「霊剣・荒鷹」を所持。四人は自らの血肉の躯と手にした神剣のみで魔物と戦い、これは後に「降魔戦争」と称される。死闘の末、絶体絶命の対降魔部隊は最後の手段として「魔神器」を用いた「破邪の血」の発動を決断する。魔神器とは、日本上古より伝わる三種の神器:剣、珠、玉であり、魔力の増幅器となり得るもの。真宮寺家に伝わる「破邪の血」を継ぐ一馬は、自らの命を代償に魔神器によって降魔を封印、しかし山崎真之介はこの戦いの中で行方不明となってしまう…… 大正十一年、妖僧・天海を首魁とする邪悪な組織「黒の巣会」が暗躍を始める。近代文明を憎む天海は、徳川幕府の復権を目論み、配下の死天王・葵叉丹、弥勒、修羅、羅刹を率い、古代呪法によって生み出された魔物「魔操機兵」を操り帝都に破壊活動を展開する。この新たな脅威に対抗し、帝都と民衆を守るため、花小路伯爵の強力な後援のもと、新たな政府直轄の対降魔組織・帝国華撃団(通称「帝撃」)花組が結成された。米田一基、藤枝あやめの指導の下、花組には高い霊力を備えた六人の少女が集結した:真宮寺一馬の娘で、霊剣・荒鷹の継承者・真宮寺さくら;神崎財閥総帥・忠義の孫娘で、神崎風塵流長刀術に精通する神崎すみれ;ロシア革命の勇士で、「火食い鳥」の異名を持つマリア・タチバナ;幼少より非凡な霊力の故に世と隔てられて育った、10歳のフランス貴族の令嬢・アイリス;辛亥革命の戦乱で家族を失い、機械に精通する中国の少女・李紅蘭;そして桐島流空手の正統継承者で、身長2メートルに迫る桐島神奈。同時に、山崎真之介が遺した設計に基づき、神崎重工によって対降魔用霊子甲冑「光武」が完成する。銀座の大帝国劇場を拠点とし、普段はオペラ団体として人目を欺く花組は、魔物出現の際には帝都を守る戦士となり、光武を駆って敵と戦うのであった。 大正十二年春、戦力と連携の不足に悩む花組に、新たな隊長として海軍少尉・大神一郎が赴任してくる。物語はここから始まる……
対戦相手を待っています...