本作はAlexander Petrovの初期作品(1990年アカデミー賞短編アニメーション部門ノミネート)でありながら、鮮烈な絵画的な表現が印象的で、どのフレームを切り取っても一幅の精緻な油絵と言える。 ロシアの田舎の線路脇に、ごく普通の三人家族が暮らしていた。少年の記憶の中では、かつて一家は一頭の雌牛とその子牛と共に、穏やかで幸せな日々を送っていた。雌牛は父親によって耕作用の役牛として使われる一方、家族に飲用の乳を提供していた。その後、父親は子牛を売り払ってしまう。悲しみに暮れた雌牛はある日、父親のいない隙に、少年の目の前で狂ったような行動を取り始め、やがて災いが訪れる。それ以来、雌牛、子牛、汽車、そして鋤といったイメージが少年の脳裏に焼き付き、過去を思い出すたびに、甘美と哀しみが入り混じった感覚が彼の胸によみがえる。
対戦相手を待っています...