写真の左下隅にいる男
年老いた老人は荒れ果てたアパートで一人暮らしをしており、周囲には腐敗の気配が漂い、虫が引き出しの中で蠢いている。老人は肉の一片を入れ、この卑小さな生き物に餌を与える。
隣室の物音が日常に慣れた老人の注意を引き、壁の穴から覗くと、向かい側には裸の老婦人がいた。伴侶を失い、晩年を寂しく過ごす老婦人は孤独な余生に耐えきれず、老人が見守る中で首を吊って自ら命を絶った。老人は隣の部屋へ行き、老婦人の写真と遺体を持ち去る。遺体をベッドの下に押し込み、続けて虫も中に入れた。翌日、虫と遺体は一つとなり、老婦人は蘇ってこの世に戻ってきた。二人の孤独な人間は奇妙な形で寄り添い、残りの人生を歩んでいく……
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