「F4」、正式名称はフォーミュラ4。
これはドライバーがトップカテゴリー「F1」で活躍できるかを見極めるための入門的なフォーミュラレースであり、より上位のカテゴリーへ優秀な新人ドライバーを絶えず送り込む役割を担い、設立以来、「モータースポーツの甲子園」としての機能を果たしてきた。
そして一人の男が、そのサーキットに足を踏み入れた。
真賀孝哉。
カメラマンとして活動する彼は、今、ある理由からスランプの渦中にあった。
取材のため、富士スピードウェイで高校生「F4」ドライバー・浅雛悠の走りを目にした孝哉。
その愚直ながらも純粋な情熱に心を動かされ、自らの中に長らく感じていなかった激情が目覚める……。
これをきっかけに、彼は弱小チーム「小牧Motors」と共に、悠の夢を支えることを決意する。
気づけば、性格も年齢も大きく異なる悠と孝哉の人生は、互いに交錯し始めていた――。
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