近未来、「世界」は平和をもたらす存在となった。その所在は誰も知らないが、長きにわたり地球を見守り続けた結果、戦争はもはや寓話でしかない。飛行船ノルンの任務は、九人の能力者を「世界」へ届けることだった。
最後の一人を回収したノルンは飛び立つ。乗船していたのは八人の男と三人の女――孤独からようやく逃れ出たものの、自らの破壊力を忌み嫌う小春、貴族の生まれで障壁の能力を使い、ノルンとその乗客たちを守る久我深琴、能力がもたらすのは苦痛のみで、過去の罪ゆえに死を望む白河ななみ。途中、乗客たちは人数が多すぎることに気づき、互いに疑念を抱き始める。
潜り込んだ者を突き止めようとする中、ノルンを何としても止めようとする正体不明の襲撃者が飛行船を攻撃する。この混乱の中、疑問が浮上する――なぜ彼らは能力を与えられたのか?「世界」に着いた彼らは、何を成さねばならないのか?
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