小糸侑は、少女漫画やラブソングの歌詞に描かれる恋愛に、いつも心を奪われてきた。誰かから告白されるその日、愛の翼が生え、胸が高鳴るのをずっと待ちわびていた。しかし、中学の卒業式にクラスメイトから愛の告白を受けたとき、彼女が感じたのは予想外の空虚さだった。彼女は悟る――恋愛という概念は理解できても、その感情そのものを経験することができないのだと。
高校に入学した今も、侑は困惑し、落胆しながら、告白への返事をどうするか思い悩んでいた。そんな彼女の前に現れたのは、完璧に見える生徒会長の七海燈子。燈子は大人びた様子で、自分への告白をきっぱりと断っていた。その優雅な物腰に心を動かされた侑は、燈子に助言を求めようと近づくが、会長から突然告白され、混乱する。侑は知らず知らずのうちに、燈子の手のひらの上で、長い間自分から逃げ続けてきたその感情を見つける道を歩み始める。
コメント
コメントするにはログインしてください