本作は2011年6月6日にアヌシー国際アニメーション映画祭で初上映され、2012年6月22日『メリダとおそろしの森』の劇場公開前に併映された。
紺碧の夜空の下、静寂に包まれた海の中央を、「月神(ラ・ルナ)」と名付けられた小船が揺れている。船内には三代の家族――長く白いひげをたくわえた祖父、たくましい体躯の父親、そして澄みきった輝く瞳を瞬かせる少年が乗り合わせていた。祖父が孫に帽子を手渡す様子は、何か重要な儀式の始まりを告げるようであり、少年にとっては、一人前の男になる証なのかもしれない。古来より、世代と世代は互いに寄り添いながらも、考え方の溝は埋めがたく、断ち切れぬのは血の繋がりだけである。気づけば、乳白色の清らかな光を放つ満月が海面から昇り、夜空に浮かび上がっていた。父親は梯子を立て、少年は錨を背負ってよじ登っていく。なんと、月面を埋め尽くす無数の星々がその光源だったのだ。それらは宇宙を越え、流星のように降り注ぎ、美しい小惑星を飾り立てる。
月の満ち欠けは、永遠に変わらぬ約束のように……
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