山内王国では、人々は八咫烏と呼ばれる三本足のカラスに変身する能力を持つ。男たちが日々の政務をめぐって策謀を巡らせる中、女たちは山の神に仕える「きぬ」に選ばれた皇太子・若宮の妃の座を争っていた。宮廷には四人の若い女性が競争に加わるため訪れるが、その中にアセビと名乗る一人の少女がいた。
他の女たちと比べて善良で無垢なアセビが浮き立つ一方、皇太子自身も一族内での地位を守るために戦わねばならなかった。側室の子であり次男として生まれながら、若宮は兄を差し置いて神官たちから「きぬ」に選ばれた。この決定は兄弟の間に亀裂を生み、若宮の継母を激怒させることとなる。
村長の息子である少年ユキヤが若宮の新しい側仕えとして宮殿に送られてきたとき、皇太子は少しも喜ばなかった。しかし、ユキヤが宮廷に現れたのは、単なる偶然ではなかったのだ。
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