「変態王子と笑わない猫。」
女子のことばかり考えている横寺陽人は、陸上部の部長・鋼鉄の王から次期部長に任命される。陽人が部活に入ったのは水泳部の水着を盗み見るためであり、部長には向いていないと思いながらも、本音を言えずに断りきれずにいた。ある日、小学生の頃からの親友・朋太から、笑わない猫像に願いをかけたら、頭の中の桃色の悩みが消えたと聞かされる。陽人が詳しく尋ねると、供物を笑わない猫像に捧げれば、自分が不要なものを必要としている人に譲ることができるという。
半信半疑ながらも藁にもすがる思いで、陽人は猫像のある一本杉丘陵へ向かい、自分の「建前」を捨てようとする。目的地に着くと、筒隠月子という少女と出会う。話をしてみると、月子もまた猫像に願いをかけ、自分の「本音」を手放そうとしていた。二人が一緒に願いをかけると、陽人が供物を縛っていたベルトと月子が供えた肉まんが突然消え、同時に陽人の建前と月子の本音も消えてしまう。
建前を失った陽人は、つい内心の考えを口にしてしまい、全校生徒から変態と思われ避けられるようになり、「変態王子」というあだ名までつけられる。本音を失った月子は、もはやどんな感情も表せなくなった。陽人と月子は手を組み、失った能力を取り戻すために奔走する。爽やか変態×無表情少女による青春困惑ラブコメディが、こうして幕を開ける。
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