ポルトガルの監督・アニメーター・イラストレーター、ジョアン・ゴンザレスによる本作は、山頂の住まいで暮らす父と息子の物語。彼らは毎日、山の高みで氷を採り、デッキからパラシュートで飛び立ち、はるか下の谷の住民たちに届ける。手にしたコインを握りしめ、独創的な仕掛けを使って高い家へと戻り、前日と同じ、新たな一日の準備をする。
繰り返される労働が持つ、二元的な不条理と馴染みの安らぎは、本作の一つのテーマである。同時に『Ice Merchants』は、日々の儀式が人間関係の基盤としてどのように機能するか、そしてそれらの絆が断たれた時、一見平凡な日常のルーティンとどう相互作用するかを探求する。父と息子が谷へのダイブのたびに風に飛ばされるフロッピーハットは新しいものに取り替えられるが、黄色いコーヒーマグカップは使われることなく、ただ静かに佇む。ゴンザレスは本作を「喪失と家族の絆を描くファミリードラマ」と表現している。
2023年アカデミー賞短編アニメーション部門ノミネート作品
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