アニメタイトル:「不射之射」
紀昌は中国古代の伝説上の人物であり、『列子』などの古書に記録されている。日本人作家・中島敦は関連する伝説に基づいて小説『名人伝』を執筆し、本作はその小説を原作としている。
春秋戦国時代、趙国の首都・邯鄲に、幼い頃から天下第一の弓の名手になることを夢見る青年・紀昌がいた。彼はまず地元の名射手・飛衛に師事し、飛衛の独特な訓練法によって数年後には師匠と同等の技量を持つ名射手となった。しかし彼は満足せず、天下無双の弓の達人となることを強く望み、そのためには飛衛の命さえ奪おうと考えた。だが、再び飛衛と勝負した時、彼は恥ずかしながらも師匠が依然として自分より一枚上手であることに気づいた。危機を脱した飛衛は、峨眉山に住む甘繩老師傅を紹介し、自分の弓術は彼と比べればまったく取るに足らないと語った。これは紀昌の自尊心を深く傷つけた。弓術の極致を極めるため、紀昌は峨眉山へ赴き、甘繩の教えのもと、弓術の最高境地が「射ないことこそが射である」という道理であることを悟る。彼の人生観もここから変わっていった。
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