我が子よ、よく聞きなさい
これから話すことは、とても大切なことだ
いつからかは忘れてしまったが
親から子へ、代々語り継がれてきた物語
長きにわたる旅の物語……
夏、海に近い小さな町で
一人の青年がバス停から降り立った
青年は旅を続けていた
こんな小さな町に長く留まる気はなかった
路銀が貯まれば、もっと賑やかな場所へ向かうつもりだ
彼の旅の相棒は、母親が残した小さな人形
手で触れなくても、人形は動く
母親から受け継いだその魔法で
人形使いとして生計を立て、旅を続けてきた
青年は子どもたちに人形劇を見せた
しかし、粗末な人形は子どもたちの心を捉えられず
報酬も得られなかった彼は
夏の強い日差しの中、力なく立ち尽くし
うとうとと眠りに落ちていった……
この海辺の町で、青年は運命の少女と出会う……
コメント
コメントするにはログインしてください